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2018年05月23日

『脊髄損傷者』の褥瘡(じょくそう)管理のカギ

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まずは早期発見が大事。皮膚が赤くなっているところを見つけたら、その部分を指で3秒押して離してみます。そのときに皮膚の色がいったん白くなってまた戻るのは、血流があることを示しており、そういう発赤は褥瘡になりにくいです。

 

 

褥瘡ができてしまったときのケアで重要なのが、傷を乾かさないということです。傷から出る浸出液には、白血球タンパク質分解酵素サイトカインといった傷を治すために不可欠な成分が多く含まれています。

 

 

乾燥させるとこれらの成分が生きていけなくなり、治癒が止まってしまいます。
また、消毒も汗や皮脂を脂肪酸グリセリンに分解して皮膚の湿潤環境を守っている常在菌の働きを邪魔し、治癒をかえって遅らせてしまいます。

 

 

ただし、感染兆候はないのになかなか治らない場合、クリティカルコロナイゼーション(細菌の潜在的感染)を生じていることがあります。
その場合は創部のバイオフィルムを除去し、イソジンを含む軟膏を用いて治療します。

 

治療は、

①出血を止め
②壊死組織を除去し
③肉を上げて
④皮膚を張らせる

という順に進めます。

 

②でデブリードマン(せっしとハサミで切除すること)を実施したり、陰圧吸引装置を使うこともあります。
また、必要に応じて植皮や皮弁形成術といった手術療法を行うこともあります。
創傷被覆材は治療段階に合ったものを選択します。

 

 

一番大事なことは言うまでもなく、予防です。

 

 

脊髄損傷者は、長時間同じ姿勢でいても痛みしびれの感覚がない人も多く、同じ部位にずっと圧迫がかかったままとなり血行が悪くなりがちです。加えて、筋肉がやせ、骨により強い圧力がかかるため、骨の飛び出たところに褥瘡ができやすいです。

 

車いすに座ったままの姿勢で日常を過ごす人は、坐骨結節部
仙骨部尾骨部大転子部、にしばしば重症の褥瘡をつくってしまいます。

 

 

車いすでは30分ごとにプッシュアップをして除圧し皮膚の蒸れを防止します。できれば2時間おきに臥位(身体を伸ばして寝る状態)で休むのが望ましいです。

 

 

また、移乗時ズレの力がかかりにくいよう上肢の筋力を保ち下肢の関節拘縮を防ぐことも大事です。

 

 

圧迫部のマッサージは、皮下組織の損傷を招く恐れがあるので行ってはいけません。ついやりがちですが、気をつけて下さい。
身体を洗う洗浄剤は皮脂を取りすぎないものを選び、保護クリーム被覆材を使って普段からスキンケアを心がけて下さい。

 

 

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