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2019年03月13日

高次脳機能障害『失語(症)』とは

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こんにちは、大阪市・堺市を中心とした大阪府全域で事業展開をしている『ブリッジ』 自費訪問リハビリテーション(自費リハビリ)・出張パーソナルトレーニングの橋本です。









「失語(症)」は、障害される脳の部位によって様々な病型に分類されます。
この記事では、「失語(症)」について、病型と障害部位についてまとめています。





言語野に病変のある失語





1)ブローカ失語 Broca Aphasia





会話は非流暢失語を呈し、高度になると無言状態 mute stateに陥ります。
言語了解の障害は軽度ですが、複雑な命令には了解困難を示すことが多いです。
復唱は障害されています。





構音障害や韻律の障害を伴うものが多く、発語失行 apraxia of speech とよばれています。





文字の音読も困難で、文字了解(読解力)も低下することが多いです。
読解力では仮名文字の障害が漢字より目立つことが多いです。





自発書字、書き取りも障害されています。
神経学的にはしばしば右片麻痺を伴うので、右手による書字の検査は不能のことが多いです。





また顔面失行 facial apraxia を呈することがあります。
これは顔面部の随意運動を指示に従って行うことができない状態のことをいいます。





たとえば、「口を開けてください」、「舌を出してください」と指示しても、これに応じることができない状態です。





障害部位は優位半球の前頭葉(下前頭回の後部、弁蓋部および三角部)に位置するブローカ野とされていましたが、ブローカ野そのものの破壊では、ブローカ失語は起こらず、現在ではその発生にはブローカ野のみでなく、その周辺領域(中心前回および後回の下部、頭頂葉弁蓋部、島葉など)の皮質および皮質下白質の広範な障害が関与しているとされています。





こうした部位を障害する原因は、中大脳動脈(MCA)の閉塞が最も多いですが、脳出血(ICH)、脳腫瘍(BT)、脳外傷でも起こりえます。





2)純粋運動性失語 Pure Motor Aphasia(純粋語啞 Pure Word Dumbness)





自発言語と復唱は障害されていますが、言語や文字の了解や書字は侵されません。
ブローカ失語の回復期にみられることが多いです。
障害部位はブローカ失語の場合とほぼ同じとされていますが、左中心前回下部の病変が重視されています。





3)ウェルニッケ失語 Wernicke Aphasia





言語や文字の了解は障害されますが、自発言語は流暢で流暢性失語を呈します。
すなわち、よくしゃべり、発語には異常がありませんが、錯誤語健忘保続錯文法があり、何を言おうとしているのかが分かりません。





高度になるとジャルゴン失語を呈します。
言語や文章の了解障害の程度は、軽いものから重いものまでさまざまです。
復唱は障害されます。
音読をしてもらうと、字性または語性の錯読 paralexia がみられます。
自発書字では paragraphia がみられ、書取りはできません。





神経学的には、しばしば同名性半盲(通常右側)を伴いますが、片麻痺を合併することは少ないです。





病巣はウェルニッケ野で、優位半球上側頭回の後1/2とされていますが、あまりはっきりしていません。
現在はシルビウス溝後下縁から上側頭回、中側頭回の後半部を中心とした領域をみなされています。
原因は中大脳動脈皮質枝の閉塞によるものが多いです。





4)純粋感覚性失語(純粋語聾 Pure Word Deafness)





言語の了解だけが、侵され、そのため復唱や書取りもできません。自発言語には異常がありません。
ウェルニッケ失語の回復期や初期にみられることが多いです。
病巣はウェルニッケ野にあるとされています。





5)全失語
Total Aphasia、Global Aphasia





自発言語は非流暢となり、言語了解も障害されています。
復唱、文字了解、音読、自発書字、書取りもすべて障害されます。
片麻痺(右)、片側感覚障害(右)を伴うことが多いです。
同名性半盲(右)も合併しますがよく検査できないことが多いです。





中大脳動脈(MCA)の全領域が侵されて起こり、原因は中大脳動脈の梗塞です。
回復しにくいといわれていますが、回復するとブローカ失語に似た状態に移行します。





6)伝導性失語 Conduction Aphasia、中枢性失語 Central Aphasia





言語や文字の了解はできるが、復唱が著しく侵されます。
自発言語は流暢ですが、錯語があり、読み違えや、書き違えも起こります。





障害部位はまだ確定されていませんが、ウェルニッケ野とブローカ野との連絡路である弓状束 arcuate fascile が 障害されるからとされていました。





しかし、現在では弓状束障害も疑問視され、病巣は多様で1カ所には特定できず、優位半球のシルビウス溝上下部に分散した障害によるとされています。









境界域の障害による失語





言語野は障害されていないが、その周辺領域が障害されて失語症を呈するのを超皮質性失語 transcortical aphasia とよびます。





この領域は大脳動脈の境界線にあたり、脳梗塞(CI)で起こることが多く、境界線失語 borderzone aphasia ともよばれています。
この型の失語では、復唱が保たれているのが特徴になります。





1)超皮質性運動性失語
transcortical Motor Aphasia





非流暢失語で、自発言語は少ないが、言語了解、文字了解、音読、復唱は良好です。
病変はブローカ野前方から上方の領域になります。
ブローカ失語から回復して、この失語に移行することが多いです。





2)超皮質性感覚性失語
Transcortical Sensory Aphasia





流暢失語で、言語了解、文字了解も障害されているが、復唱は良好です。
しばしば反響言語がみられ、言われたことをおうむ返しにくり返しますが、内容は理解をしていません。





錯読・錯書を伴い、特に感じの読み・書きが障害されます。
語義失語では感じの読み書きがほとんどできませんが、仮名は流暢に音読ができます。
しかし、その意味内容の理解は障害されています。





病巣はウェルニッケ野の後方部で、ウェルニッケ失語から回復して、この失語になっていくことが多いです。





3)言語野孤立症候群 Syndrome of Isolation of Language Area





自発言語も言語了解も障害されているが、復唱のみが残り、反響言語を呈します。





また検者がきまり文句を言いかけると、それを終わりまで言うことがあります。
これを補完現象 completion phenomenon といいます。
これは言語野は残っているが、周辺領域が広範な障害に陥って起こるとされています。





その他の失語





1)健忘性失語 Amnestic Aphasia





語想起の障害を主体とした失語で、自発言語は流暢ではあるが、錯誤や遠回りな言い回し、つまり迂回操作が生じます。
また、物品の呼称 naming の障害が著しくみられます。
示された物品が何であるかはよく分かっていても、その名称が言えません。
復唱、言語や文字の了解、音読は良好です。





名辞性失語 nominal aphasia は名辞の正しい理解・使用の障害による失語のことです。





病巣としては左角回または左中側頭回後端部の障害が強調されてきましたが、現在では単独の責任病巣をもたない、び慢性障害によるとされています。





2)優位半球皮質下病巣による失語





視床、内包および被殻障害による失語が認められています。
ことに視床障害による視床性失語 thalamic aphasia は、超皮質性失語と似ており復唱は良好であるとされています。





また、自発言語の減少、音量の減衰、語句の省略傾向、口頭言語の加速傾向などの特徴を有するとされています。





3)交叉性失語 Crossed Aphasia





利き手と同じ側の大脳半球の障害により生じた失語を交叉性失語といいます。









失語症のリハビリテーションは言語聴覚士(ST)が行います。運動機能と同様に早期からのリハビリテーションが非常に重要です。
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